終わりではなく…始まりだった。

子育て

手術は11時30分から行われた。麻酔が効くまで側にいた。
当時は手術室まで一緒に行けた。。
手術台に乗った息子は大暴れ、手足を動かしては落ちそうなる。
呼吸器を手で振り払い…バタバタ。見ていても苦しい。でも眠るまで見届けたい。
麻酔薬は染みるようだ。染みる麻酔を腕に打つと、
さっきのバタバタから一転…静かに覚悟を決めたように一点を見つめ始めた。そして静かに目を閉じた。
16時までは病棟で、それ以降は手術室の前で待機。16時までに呼ばれたら胆道閉鎖症ではなかったってことになる。

送った後、とりあえずお昼ご飯。何を食べたか不思議とよく覚えている。
手術中は病棟の家族控室で待機していなければならない。
一時間一時間はとても長く、耐え難い時間であった。

現在15時。まだ呼ばれない。簡単にはいかないか。

16時過ぎたため、覚悟を決め手術室前の待合室へ移動する。
看護師さんに聞いたところ、14時に病理に提出をした。
ということで、そこから手術が始まったようだ。
なので14時から約6時間?ってなると…相当な時間だな。

待っている時間は、陣痛・出産の時よりも長く感じた。
張ってくる胸…授乳室で搾乳して、流しに捨てる。待合室に戻って。と時間を過ごす。
気を紛らわすために、色んなことをした。何をしてても集中出来ない。

18時45分。手術が終了したとのこと。説明を聞いた。
昨日受けた、術前の話と実際のお腹の中の様子と行った処置の説明を受けた。

胆道閉鎖症でした。

もっとも多い3型。肝門部閉塞型。残念ながら予後がもっとも悪い。
手術の時間からしてそうだと思っていたが、いざその言葉を聞くと…。
手術中の合併症はなく、手術自体も1時間くらい早く終わったようだ。
胆嚢は萎縮し、肝臓も少し繊維化がしている。胆管も細いものしかなかった。
色々説明を聞く。ある程度、冷静に説明を聞いていたが、


「直接母乳を飲ませることはできない。」と一言。

その言葉に…一気に苦しくなった。今からが一番楽しめるのに…授乳ができない?
これから当たり前にできると思っていた授乳がもうできないのか。。
最後の授乳?前日の昼に無理やり飲ませたのが最後?…。
受け入れるにはその時間では難しかった。。

そして10%くらいしか自己肝で成人を迎えられない。改めて数字の低さに驚く。

長い、手術時間。よく頑張った。手術したから完治!というわけにはいかないため、難病指定になっている。
一生、感染やら肝硬変やら注意していかなくては。そして移植も。

これからが始まりなんだ。

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